「Sid Meier’s CivilizationⅥ」の紹介
この記事は、はんドンクラブアドベントカレンダー15日目の記事です。
みる(ちちうし)の2回目の記事となります。
はんさん企画ありがとうございます。
今回は、自分のお気に入りのゲーム「Sid Meier’s CivilizationⅥ」について書いていきます。
Civilizationシリーズといえば、時間がかかる上に複雑というイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。
これでも聞きながら、この記事を読んで興味を持っていただけるとありがたいです。
Sid Meier’s Civilizationとは
人類文明の歴史と発展をテーマにしたターン制のストラテジーゲーム(デジタルボードゲーム)です。
プレイヤーは、文明の指導者として都市を発展させ、科学や宗教、時には戦争によって他のプレイヤーを圧倒する帝国を築き上げることを目指します。
Sid Meier’s CivilizationⅥは2016年に発売されたシリーズ最新作です。2022年にもアップデートがあり、まだまだ元気です。
プレイ時間
1ゲームのプレイ時間は、プレイ人数、開始する時代、ゲームスピードなどにより変わりますが、初期設定で概ね5時間程度です。早い場合は1時間程度、遅い場合だと何日も中断しながらプレイすることになります。
最大12人までマルチプレイ可能です。
文明と指導者
プレイヤーは文明に属する指導者となって、建造物の建設やユニットの移動を指示し、文明を発展させます。
指導者には、中国の始皇帝やモンゴルのチンギスハン、神話からはシュメールのギルガメシュなどが登場します。
文明には独自の特性、軍事ユニット、インフラがあります。また、各文明の指導者たちにも固有の性質が備わっています。
古代に活躍した文明(ギリシャ、エジプトなど)は、序盤に機能する特性を持ち、中世以降に活躍した文明(フランス、アメリカなど)は中盤以降に機能する特性を持っています。中には序盤から終盤まで強い文明もあります。
勝利条件
CivilizationⅥでは、以下の5つのいずれかを達成するとゲームに勝利します。
文明や指導者の特徴に合った勝利条件を目指しましょう。
制覇勝利
主に戦争により、他の全ての文明の首都を占領すると達成できます。
大量の軍事ユニットを生産し、他文明の都市を占領することで自国を発展させていきます。
スキタイ、ズールー、モンゴルなどに向いています。
科学勝利
他の文明に先駆けて太陽系外の惑星に入植すると達成できます。
高い科学力に合わせ宇宙船を作る生産力も必要となります。
シュメール、ドイツ、日本などに向いています。
文化勝利
国外からの観光客の総数が、他の各文明の国内観光客の数を超えると、文化による勝利が達成できます。
世界遺産の建設や書物、芸術などの傑作、ロックバンドのライブなどにより観光客を増やします。
エジプト、フランス、スウェーデンなどに向いています。
宗教勝利
自国が創始した宗教を広めて、他のすべての主要文明に支配的な影響力を及すことで達成できます。
宗教の創始や布教に力を入れると科学力や文化力で他文明に後れを取りますが、信仰力により様々なサポートを得られます。
ロシア、スペイン、エチオピアなどに向いています。
外交勝利
世界会議における発言力を高めることで達成できます。
外交が得意な文明は、投票権である外交的支持を多く獲得し、世界会議での決議により、世界のルールを自文明の有利なものに変えて立ち回ります。
ゲームの進め方(プレイ解説)
中国の始皇帝でプレイしながらゲームを解説します。
ゲーム設定は、ゲームスピード:普通、AI:5人、AIの強さ:神(最高難度)です。
中国は世界遺産(後述)の建設に秀でた文明ですので、建設できた世界遺産の効果を活かして科学勝利や文化勝利を目指します。
都市の発展
ゲーム開始時には、開拓者ユニットと戦士ユニットを1体ずつ所有しています。
ユニットには、主に民間人ユニットと軍事ユニットがあり、前者は生産活動に関わり、後者は文字通り戦闘に関わります。
まずは、開拓者の能力により、都市を建設することから始まります。
マップは六角形のタイルの組み合わせから成り、ユニットは移動力を消費してタイル間を移動します。
また、都市を発展させ、科学力や文化力を伸ばすことで、新たな技術や政策が選択できるようになります。
古代には青銅器や弓術といった技術を持つ文明が発展を遂げましたが、時代が経るにつれて、鉄鋼や弾道学に取り替わられていきます。
都市では、ユニットの生産や建造物、世界遺産、区域の建設などができます。都市を発展させるのであれば、民間人ユニットの生産や建造物の建設を選択し、来るべき戦争に備えるのであれば軍事ユニットを生産します。
民間人ユニットである労働者は、土地の改善(資源の確保やタイルの出力の強化)を行うことができるので、生産する機会は多いです。
中国の場合、労働者を世界遺産の建設に回すことができます。
区域
土地や都心の建造物のほとんどは食料と生産力しか産み出しません。ゲームの勝利に必要な科学力や文化力、信仰力などを出すにはそれぞれに対応した専門区域を建設する必要があります。
建設した専門区域ごとに、隣接するタイルによる産出量のボーナスが異なります。区域の配置選択のことを通称区域パズルといい、このゲームの醍醐味です。
また、専門区域が産み出す偉人ポイントにより、それぞれに対応する偉人を獲得することができます。偉人は民間人ユニットであり、強力なアクティブ能力やパッシブ能力(あるいは両方)を持ちます。
主な専門区域 | 出力 | 対応する偉人 | 偉人の例 |
---|---|---|---|
聖地 | 信仰力 | 大預言者 | ゴータマシッダールタ、孔子 |
キャンパス | 科学力 | 大科学者 | ガリレオ・ガリレイ、アインシュタイン |
兵営 | なし(戦闘力を持つ) | 大将軍 | ジャンヌ・ダルク、ナポレオン・ボナパルト |
港 | ゴールド | 大都督 | フェルディナンド・マゼラン、東郷平八郎 |
商業ハブ | ゴールド | 大商人 | マルコ・ポーロ、井深大 |
劇場広場 | 文化力 | 大著述家、大芸術家、大音楽家 | ホメロス、ミケランジェロ、バッハ |
工業地域 | 生産力 | 大技術者 | レオナルド・ダ・ヴィンチ、丹下健三 |
遺産
遺産には、自然遺産と世界遺産の2つがあります。
自然遺産はマップ上に地形として存在し、その土地の産出力が大きくなります。
ウルル、キリマンジャロ、グレートバリアリーフなどが登場します。
世界遺産はゲーム中に同じものは1つしか建てられない特別な建造物であり、建築には膨大な生産力が必要ですが、強力な効果を持っています。
ピラミッド、タージマハル、自由の女神などが登場します。
技術と社会制度
科学力により新たな技術を、文化力により新たな社会制度を取得できます。
他の文明に先んじて技術や社会制度を得ることは大きなアドバンテージです。
他のプレイヤー
デフォルトの設定では、プレイヤーは自身を含めて6人であり、それぞれが勝利を目指して科学の発展や戦争による征服を目論んでいます。
戦争を仕掛け、征服することにより国土を広げたり、同盟により相互の科学や文化を発展させることもできます。
AIプレイヤーは指導者ごとにアジェンダ(行動指針)を持ち、多くの軍隊を有する文明が好みだったり、宗教を広めようとする文明が好みだったりします。アジェンダに応じた付き合い方が重要となります。
都市国家
都市国家は小勢力であり、ゲームに勝利することはありませんが、プレイヤーと同じようにユニットを生産し、建造物を建設します。
都市国家に代表団を派遣することで、友好関係を結び、さまざまな利益を得ることができます。征服することも可能です。
蛮族
蛮族は各地を荒らしまわるならず者の集団で、プレイヤーや都市国家のユニットや都市を攻撃し、施設を略奪します。
ターン経過とともに、蛮族の前哨地がユニットから見えないタイルにランダムに出現します。蛮族は斥候を繰り出し、都市を発見すると襲い掛かってきます。
蛮族は侮れない戦力を持ち、時には都市を破壊することもあります。序盤は優先的に前哨地を見つけ、破壊するようにします。
戦争
他文明への宣戦布告や奇襲により戦争状態に入ります。戦争状態が続くと、市民が疲弊し、生産力などが低下します。当事者間の和平により戦争は終結できます。
「戦争を仕掛けられる」=「軍事力が低い」ため、急いで軍事ユニットを生産して押し返し、和平に持ち込む必要があります。
今回の場合は、オランダと都市国家のヴィリニュスから攻撃を受けているため、遠距離攻撃のできる弓兵を生産し、防衛に専念します。この程度の数なら2,3体の弓兵で撃退できそうです。
ガリア(古代ベルギー、ドイツの部族)にも奇襲戦争を宣言されました。どうやら西安の北側にいたようです。
近隣の文明の軍事ユニットの数や展開状況は、常に斥候などにより確認しておかなければなりません。今回それを怠ったため、2国から挟撃を受けることになりました。
遺産ばかり建てて喜んでいてはいけません。
残念ながら敗北してしまったのでここでおしまいです。
時代
上記のプレイでは、太古からスタートして、30分くらいで古典時代に入ったくらいです。
時代は、太古、古典、中世、ルネサンス、産業、近代、原子力時代、情報化時代、未来と変遷します。ゲーム終盤では、集落は大都市となり、土地の出力も大きく向上します。
軍事ユニットは、時代の変遷(自国の科学力の発展)とともにアップグレードします。
太古の時代には棍棒で殴り合っていた戦士も、ルネサンス時代にはマスケット銃兵に取って代わります。戦争を有利にするなら、相手より優れたユニットを生産する必要があります。
陸上戦ユニットを例にとると、時代ごとの変化は以下のとおりです。
太古 | 古典 | 中世 | ルネサンス | 産業 | 近代 | 原子力 | 情報 | |
近接戦闘 | 戦士 | 剣士 | メンアットアームズ | マスケット銃兵 | 戦列歩兵 | 歩兵 | - | 機械化歩兵 |
対騎兵 | 槍兵 | - | 長槍兵 | 槍銃兵 | - | 対戦車兵 | - | 近代的対戦車兵 |
軽騎兵 | - | 騎乗兵 | コーサー | - | 騎兵 | - | ヘリコプター | - |
重騎兵 | ヒッタイト・チャリオット | - | 騎士 | - | 胸甲騎兵 | 戦車 | - | 近代的機甲部隊 |
長距離戦闘 | 投石兵 弓兵 |
- | 弩兵 | - | 野戦砲 | - | 機関銃 | - |
攻囲 | - | カタパルト | トレビュシェット | 射石砲 | - | 大砲 | - | ロケット砲 |
おすすめの指導者
初めてプレイする際のおすすめの指導者を紹介します。
たくさんの指導者がいる中、どれを使ったらいいかわからない場合、参考にしてください。
トラヤヌス(ローマ)
トラヤヌスは総合的に優れた能力を持っており、多くの人口を抱えることでどの勝利条件も目指せます。
指導者の固有能力
トラヤヌスの記念柱
トラヤヌスが建築した都市は、最初から都心に建造物が追加されます。
文明の固有能力
すべての道はローマへ通じる
建設した都市は、首都に通じる道路が敷かれます。
特殊ユニット
レギオン
剣士に代わる強力なユニット。固有の建造物であるカストラ(要塞)を建設することができます。
特殊インフラ
浴場
用水路に代わる区域です。お風呂から住宅や快適性が得られます。
トラヤヌスは、「トラヤヌスの記念柱」により、最初から建造物が追加されています。太古の時代から開始するゲームでは文化力を生み出すモニュメントを所持しているため、序盤の発展においては他の指導者を寄せ付けません。
また、「すべての道はローマへ通じる」により、建設した都市には首都から道路が引かれるため、自国内におけるユニットの移動がスムーズであり、大きなアドバンテージがあります。
特殊インフラである浴場は、都市に真水をもたらすため、内陸の土地でも発展させることができます。序盤の有利を活かして、いたるところに都市を建設して用水路を建設することで大帝国を出現させます。
特殊ユニットのレギオンは、古典時代から生産可能であり、戦闘能力が高いのはもちろんのこと、防御施設の建設が可能であり、広げた版図の防衛に役立ちます。
ソンドク(韓国)
ソンドクは能力の多くが科学力に関係しており、科学勝利を得意とします。高い科学力を生かして、他の文明に比べて次の時代のユニットや技術を先取りして差をつけていきます。
指導者の固有能力
総督が着任している都市の科学力と文化力が向上します。
文明の固有能力
朝鮮三国志
特殊インフラである書院区域に隣接している鉱山と農場が強化されます。
特殊ユニット
野戦砲に代わる強力なユニット。高い長距離戦闘力を持っています。
特殊インフラ
書院
キャンパスの代替区域。他の区域と隣接していない場合、大きな科学力を産み出します。
ソンドクは、特殊インフラの書院、指導者の固有能力である花郎により、非常に高い科学力を持っています。書院は、区域パズルを必要としないため、複雑な建設計画を必要としない点が簡単です。文明の固有能力である朝鮮三国志により、書院の周りに鉱山や農場を建てると都市はさらに成長します。
特殊ユニットである火車は、攻撃準備に時間がかかりますが、戦闘力は同時代の他のユニットを圧倒します。防衛では無類の強さを誇ります。
最後に
CivilizationⅥの概要を書いてみました。まだまだお話ししたい要素がたくさんありますが、さわりだけでもだいぶ多くなりました。
自分が思うCivilizationⅥの楽しいところを上げていきます。これらに共感された方はきっと楽しめると思います。
・BGMがいい
・自分のペースでプレイできる
・文明の進歩を感じられる
・箱庭ゲーで他人と競える
・プレイするたびに様々なプレイスタイルが取れる
・ピラミッドの横にマラカナン・スタジアムが建てられる
興味のある方は、ぜひ一緒にやりましょう。
One More Turn!